no title(2006)


何か生まれつき欠けたものがあるかのように
繰り返し繰り返し
存在意義を見失っては
自分自身を追い詰める
周りを見渡せば
どんな暗い思いも包んでくれる人や
暗さなんか見ないで
笑って手を伸ばしてくれる人がいるのに

誰も責めてなんかいないよ
たとえ理想に辿り着けなくても
ここにいていいのだと
自分が認めればいい
願いを持つのは変わっていくために必要だけど
それ以上に大切なものを
きっと手に入れているから
悲しみで手放してしまわないように
泣いて、笑って、また進もう


   * * *


もし今、もう一つ地球が現われて
平和主義者がそっちに移住するとしたら
新しい地球は、争いのない平和な世界になるだろうか?
きっとそれは違うでしょう。
自分の生きてきた地球を見捨てないで
分かり合うのが困難でも、そこで最後まで戦う
それが、本当に平和を願うということ。


   * * *


何が得意で、何が上手いとか
たとえば跳び箱や水泳なら
何段跳べるかや、何メートル泳げるかでわかるだろう
けれど絵や文章は
みんなが認めてくれなくても
一人の心を大きく動かしたりする
それはまるで人の存在価値の曖昧さのように
そこには完全な到達も絶望もない
だからこの心は、紡ぐことをやめないのだろう


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