Real broken world
「ちゃんと生き続ける」ことなんて、紙一重の奇跡なんだよ。 誰かにとって時々投げ捨てたくなるくらい当たり前のものを、手に入れられなくて泣く人がいる。 教えられた正しさと間違いの境界をすべて消し去って、仮初めの自由に縋りつこうとする人がいる。 幸せの条件が揃えられた未来の前に立ちながら、今から逃げ出したい衝動を必死に耐える人がいる。 今の笑顔が本物でも、そうじゃなくても、次の瞬間の保証なんてないんだよ。 本当は誰も裏切りたくなんてないんだよ。 無秩序な悲鳴があふれた現実を、私はあの日知ったんだ。 だからこそ、ギリギリのラインの上を歩きながら、気づかれず生きてるたくさんの人たちへ。 確かな理解も断罪も救済もありはしないから。 ただ今、ぬくもりを。 一瞬の、生きる意味を。 return |
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