一歩


目の前には進むべき道が広がり
その道の遥か向こうには 私の大切な人達の姿が微かに見え
痛む喉で 必死に待って、と叫んでも
みんなは早く、と笑顔で言うだけで
どんどんとその姿は遠のいていく

足が重いの、と叫んでも
何言ってるの、とみんなは笑い
私は足をばたばたとさせてみるけど
やっぱり足は動かない

でも

どこからか差し伸べられた手が
私の足を取り巻く空気をそっとなでると
私の足に纏わりついていた重さは一瞬にして消え
私は驚きのあまりジャンプする

ほらね

元から何もなかったんだよ
君の足を縛っていたのは
進むのを恐れる君の心だったんだよ

もう大丈夫

軽くなった足で あなたを目指して走りましょう
いつか私を救ってくれたあなたと並んで歩けるように
今は一人 走りましょう

ずっと踏み出せなかった一歩を踏みしめて
今は前へと進みましょう
つまづく事など恐れずに
軽い足取りで
今は前へと進みましょう

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